介護費用はいくらかかるのか──多くの子が知りたいことでしょう。すでに説明しているように、介護保険制度を使えば、1割または2割、3割負担でサービスを利用できます。

結論
「いくらかかるか」ではなく「いくらかけるか」
しかし、それは利用限度額までの話。例えば、親が中程度の介護が必要(要介護3)になるとします。利用限度額は26万9310円。1割負担なら2万6931円です。
では、「限度額いっぱい」で、どの程度のサービスを受けられるのでしょう。これで十分と考えるか、不十分と考えるかは、本人や家族のライフスタイルや価値観によって変わってきます。
もし、夜と週末をすべて家族だけで介護するのが厳しいと考えてサービスを追加すると、増やした部分は10割負担となります。結局、介護の費用は、「いくらかかるか」ではなく「いくらかけるか」。予算を決めて、それ以内に抑えるという考え方です。
介護保険のサービス費用のほか、医療費やおむつ代もかかるでしょう。まず、資金計画を立て、どのような介護をするかを考えることが重要です。
解説
平均額は「在宅」か「施設」かで異なる
個別に違うと分かっても、介護費用の平均額が気になる人もいるでしょう。在宅で月5万円、施設で月11万7000円という調査結果もあります。ただし、在宅でもっとも多いのは月1万〜2万5000円と、それほど高額ではありません。
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」