特別養護老人ホーム入居までの待機期間中は、どうすればいいでしょうか?在宅が基本ですが、さまざまな事情で在宅介護が難しい場合もあります。そのため、別の施設を選ぶケースが見られます。
結論
有料ホームの一時的利用
経済的な事情が許す場合は、特養はあきらめて有料老人ホームを選ぶ人も多くなります。重度でなければサービス付き高齢者向け住宅、認知症であればグループホームも選択肢となるでしょう。
一時的にこれら有料ホームに入って、特養に空きが出たところで移動という方法をとる人もいます。入居一時金がない施設を選べば、移動のハードルは低いといえるでしょう。
また、医療依存度が高いケースでは、介護療養型医療施設(療養病床)・介護医療院に空きがないかを調べるといいでしょう。
なかには、在宅のケアマネジャーと相談し、ショートステイを最大限(連続30日)使って、30日ごと在宅に戻りつつ待機している人もいます。
解説
特別養老老人ホームの待機中はどうするか?
- 在宅で介護する方法を、ケアマネージャーとしっかり相談する(ショートステイ、小規模多機能型の利用も要検討)
- 老人保健施設や介護療養医療施設に空きがないか調べる
- 認知症がある場合は、地域のグループホームに空きがないか調べる
- サービス付き高齢者向け住宅、入居一時金不要の有料老人ホームに一時的に入居する
「老人保健施設」も選択肢に
一方、老人保健施設を特別養護老人ホームの待機に利用するケースが多いのも実情です。
老人保健施設とは、病院と自宅の中間施設で、要介護度1〜5で、入院治療を終え症状が安定しており、自宅復帰を目指す人がリハビリテーションを受ける施設です。3か月程度の限られた期間で利用する施設なので、空きが出やすいといえます。そこで、老人保健施設を転々としながら、特別養護老人ホームの空きを待つわけです。推奨されるものではありませんが、1つの方法ではあります。
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」