最期まで施設で……と希望する場合は、ターミナルケアについての考え方や、実績についても確認しなければ、入居後も安心できません。
結論
施設を退去せざるをえない理由
入居案内には「終の棲家になる」と表現されている施設でも、認知症により他の入居者やスタッフに対して危害を加える、医療行為の必要性が高まるなど、一定の要件により退去を勧告されることが一般的です。スタッフ体制などによって、その条件は異なりますが、入居を検討する際には、重要事項説明書や契約書をしっかり確認しましょう。死亡以外で退去したケースについては、その事例について具体的に尋ねてみるといいでしょう。
一方で、看取りまで行う施設も増えてきました。2006年に特別養護老人ホームの介護報酬に、「看取り介護加算」と呼ばれる看取りを行えば支払われる報酬ができたことが要因のようです。
解説
「看取り加算」の趣旨
看取り期にある入居者について、本人や家族とともに、医師、看護職員、介護職員などが共同して、随時、本人や家族に対して十分な説明をしつつ、合意を得ながら、その人らしさを尊重した看取りができるよう支援することを評価するもの
親の最期をどこで迎えるか
事前に考えておかないと、いざというときに、どのように対応すればいいのか難しい判断となります。施設を選ぶ際に限ったことではありませんが、親の人生の最終章をどのように見送るか、考えておくことも必要でしょう。
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」