
結論
認知症の親を受け入れる施設はどこか
親を受け入れる介護施設を決めるうえで、まずおさえるべきは要介護度です。要介護3以上ならば、原則として特別養護老人ホーム(以下、特養)を利用できます。特養や介護老人保健施設(老健)等は公的施設に属しますが、認知症高齢者を対象とするグループホームなどは、民間施設に属します。公的施設は入居に要介護度等の条件がありますが、ケアハウス以外は入居一時金がなく、月額費用が安いです。ただ、入居まで時間がかかります。民間施設は入居しやすいのですが、入居一時金が発生し、月額費用も高めです。今ある親の財産で、入居一時金や月額費用を何歳まで払い続けられるか、資金計画を立てる必要があります。さらに民間施設では、認知症の方を受け入れるかどうか、施設によって異なります。認知症の重さによっては、退去をすすめられるケースもあるので、入居前に確認が必要です。
施設選びのポイント
介護施設の見学・体験入居時と、実際の入居後の印象は変わります。他の利用者との相性、認知症ケアが得意か、介護職員や医師の質など、いくら施設選びのチェックリストを活用しても、短時間で施設の良し悪しを見抜くのは簡単ではありません。こうしたリスクを減らすために、施設をよく知るケアマネや認知症カフェ等で施設を利用した家族から話を聞き、自らも施設を見学し、体験入居を活用しましょう。また、施設の種類によって、施設のケアマネに担当が変わることもあります。施設への引っ越しは、環境が大きく変わるので、認知症の親にとって負担になります。
参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」