結論
どこで介護するかを決める2つのポイント
離れて暮らす親が認知症になってしまったら、施設に預けるしか方法がないと考える人がいる一方で、自宅で介護保険サービスを利用しながら介護している人もいます。内閣府の調査で、認知症が進行して、意思疎通が困難になるまでは、自宅で暮らしたいと考える人の割合が多いという結果が出ています。親をどこで介護するかを決める2つのポイントは、親の意思とお金です。特に親の意思は大切で、子に迷惑をかけたくないから施設に入りたいと考える親もいれば、最期まで自宅で暮らしたいという親もいます。しかし、親の財産がなければ、入る施設の種類や、入居できる期間が制限されます。場合によっては、子が介護費用を負担する可能性もあるので、親の財産は早めに把握しておくべきでしょう。
施設に預けることは悪いことではない
親を施設に預けることは、決して悪いことではありませんし、後ろめたさを感じる必要はありません。特に離れた親を介護している場合、どうしても目が離せない状況になったり、子の体力が限界を迎えたりすれば、施設を利用することになります。ただ、家族が認知症の勉強をせず、親の意思に反して、担当ケアマネに丸投げし、施設を選ぶのは大変リスクが高いです。間違った施設選びは、親の認知症の進行を早め、自立を奪いかねません。また、施設に親を預けたら、介護は終わりではありません。親の面会に行ったり、状況報告を受けたり、家族として判断すべき場面はたくさんあります。親の意思とお金に加え、在宅で受けられる介護保険サービス、施設のサービスを理解しましょう。
施設を利用するきっかけの実例
- 片時も目が離せない状態になった
- 老老介護で、片親が疲れ切った
- ダブルケアで(育児と介護)で育児を優先した
- 認知症介護で、夫婦や子との関係が悪化した
- ひとり歩き(徘徊)が増えた
- 近所に迷惑をかけるようになった
- 火事の心配や失火があった
- ひとりでトイレができなくなった
- 食事の介助に時間がかかるようになった
- 介護者自身が病気になってしまった
- 在宅介護で頑張ったが、限界を迎えた
- 介護施設に空きが出た
- 認知症が進行して、娘・息子のことがわからなくなった
参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」