親の入院・介護、何をすればいい?

すぐにすべきこと、お金のこと、考えること【親の入院・介護】

HOME 認知症

親の人生最終段階の話し合い【人生会議】

投稿日:2021年6月7日 更新日:

解説

人生会議は親の意思表示ができるうちに

認知症の祖母の子宮頸がんが見つかり、医師から余命半年と告げられたときには、祖母は自分で意思表示できる状態になく、孫のわたしが中心となって、治療方針や延命措置といった重大な決断を家族の代理で行いました。正解のない命の代理判断は、精神的負担が重く、今でもこれでよかったのかと後悔することもあります。認知症が進行する前に、親が大切にしていることや希望する医療・ケアについて話しておかないと、いざというとき病院や施設から親の意向を求められた際に悩むだけでなく、子の都合や医師の治療方針を優先してしまう可能性もあります。人生会議とは、人生の最終段階において、どんな医療や介護を受けたいかを自分自身で考え、信頼できる人と話し合っておくことを言います。人生「会議」という言葉どおり、親や家族だけで考えるのではなく、信頼できる人や医療・介護チームと、話し合いの場を持たなければなりません。

人生会議は1回で終わらない

人生会議の特徴は、繰り返し話し合いを続けることです。そして、動画やメモなど、毎回記録に残しておくことも大切です。会議を繰り返す理由は、親も子も意思が揺れ動くからです。医師やケアマネなどの専門職から、様々な選択肢が示され、その都度迷います。延命を希望していなかったものの、やはり延命措置を行おうと気が変わる可能性もあります。わたしは祖母の苦い経験から、余命1か月と宣告された父の最期は、本人の意思をすべて確認し、希望どおりの最期を実現しました。

参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」

にほんブログ村 介護ブログへ

-HOME, 認知症
-,


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

ネガティブな認知症の情報につぶされないために【当事者の心情】

HOME

ネガティブな認知症の情報につぶされないために【当事者の心情】

皆さんは認知症に対して、どのようなイメージをお持ちですか?認知症になった親は何もできなくな…

続きを読む

ひとり歩き(徘徊)にGPS機器は有効か?【GPS機器の携帯】

HOME

ひとり歩き(徘徊)にGPS機器は有効か?【GPS機器の携帯】

解説 親はGPS機器を忘れずに携帯するか? 認知症の親が行方不明にならないよう、GPS機器…

続きを読む

突然の電話から入院のまとめ【親の入院・介護】

HOME

第一章「突然の電話から入院まで」【親の入院・介護】

「突然の電話」から「入院」までについてまとめてみました。以下、リンク付きで記載していますの…

続きを読む

親の銀行口座からお金が下ろせなくなる前に考えること【成年後見制度・家族信託】

HOME

親の銀行口座からお金が下ろせなくなる前に考えること【成年後見制度・家族信託】

結論 成年後見制度でできること 認知症の親の入院や、介護施設への入居など、急にまとまったお…

続きを読む

介護で会社を辞めてしまった後の手当【失業手当】

HOME

介護で会社を辞めてしまった後の手当【失業手当】

解説 介護離職後の失業手当はすぐには支給されない 親が認知症になったとき、まずは介護休業制…

続きを読む

40代に入り、いよいよ親の心配もで始めた感じではあるのですが、いざと言う時に何をどうすればいいのって、全くわからないことだらけ。わたしの年代だと同じ環境の方もたくさんおられると思います。

福祉の基本は「情報収集」と「自己申告」なので、自分から動かないと事態は何も進みません。親の入院・介護に直面した時に必要な知識を私も含め、いざという時、慌てないように知識を身につけていきましょう。