
解説
認知症ケアパスが便利な理由
親の認知症が分かって包括に相談すれば、多くの問題は解決しますが、他の組織や団体が提供するサービスまで把握していなかったり、家族の困りごとが解決しなかったりすることもあります。市区町村が用意している認知症ケアパスには、認知症に関する基礎知識をはじめ、地域包括支援センターの一覧、認知症専門医がいる地域の医療機関、社会福祉協議会、高齢者サロンや有償ボランティアの情報、認知症に関する電話相談窓口、認知症カフェの開催情報など、地域にある認知症介護に役立つサービスが網羅されています。家族が認知症ケアパスを入手することで、医療・介護職も知らない、気づかないようなサービスを、自らの力で見つけることができます。認知症介護の悩みは、親の認知症の進行につれて変化していくため、認知症ケアパスを手元においておくと便利です。
医療介護に接続していない認知症の人を救うチーム
認知症初期集中支援チームとは、複数の専門職が、家族の訴え等により、認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を訪問し、6か月をめどに自立サポートを行うチームです。支援チームは、包括や病院内に設置されていることが多く、メンバーは認知症サポート医、医療職、介護職で構成されています。自宅に引きこもり、病院を受診しない認知症高齢者宅を訪問して、医療や介護につなげたり、医療・介護サービスを受けていたのに中断した人を、サポートしたりします。認知症ケアパスに、チームの連絡先が書いてあることもあるので、活用しましょう。
参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」