解説
親はGPS機器を忘れずに携帯するか?
認知症の親が行方不明にならないよう、GPS機器(衛星で現在位置を特定するシステム)を持たせておけば、親の居場所を特定できます。しかし、親が電池切れの携帯電話やGPS機器を持ち出すこともありますし、そもそも携帯しない場合もあります。GPS機器を持っていれば安心ではなく、親にどうGPS機器を持たせるか、誰が忘れずに充電をするのかなどの課題をクリアしなければ、意味がありません。バッテリーは数日でなくなる機器が多いので、理論値ではなく、実際の持ち時間を確認しましょう。価格は5000円くらいの見守りGPS機器からありますが、高い機種もあります。月々の通信費が別途かかるタイプもあります。
GPS機器を使って捜索するときの注意点
GPSの精度は、その日の天候、屋内外か、ビルの谷間など条件によって変わるため、数百メートルの誤差が生じることもあります。またメーカーによって、表示される位置や誤差の範囲が違います。GPS機器を使った親の捜索は、大枠のエリアの特定には有効です。もし、親が行方不明になった場合、東京駅周辺にいることだけでも分かれば、捜索範囲を絞ることができます。GPS機器の更新頻度の設定は、1~2分間隔であれば、居場所の特定がしやすくなる代わりに、バッテリーを多く消費します。5分間隔にすると、バッテリーの持ちはよくなりますが、居場所の特定が難しくなります。メーカーの違うGPS機器を2台持たせれば、捜索範囲をより細かく特定できます。
参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」