解説
エアコンを遠隔で操作して親の住環境を整える
スマートリモコンは、テレビやエアコンなど赤外線を利用する家電のリモコンを学習し、1台に集約して操作できるリモコンのことです。スマートフォンのアプリと連動しているので、親の家の様々な家電を遠隔で操作できます。また、親がリモコン操作を誤った場合も、子のスマートフォンから遠隔操作することで、住環境を元に戻すことができます。認知症でエアコンの操作方法が分からなくなったり、そもそもエアコン嫌いで使う習慣がなかったりする親を、熱中症やヒートショックから守るために、遠隔操作でスイッチをつけることもできます。価格は、5000円前後から購入でき、次表にあるように認知症介護にも応用できます。介護保険の訪問介護等では、家電の異常や故障まで対応できません。また滞在時間が長くないため、家電の異常に気づきませんし、親もタイミングよく家電の異常を訴えられません。結果、家電のトラブルが解消するまで親は子に何度も連絡してきますし、長期で放置すれば、親の生活に支障をきたすことにもなります。
スマートリモコンを使った介護の工夫
スマートリモコンは曜日や日時によって、細かく予約設定ができます。週数回のデイサービスを利用する日時にエアコンを予約しておけば、親が帰宅する時間に合わせて部屋を適温に保つことができます。同様に、テレビの番組予約も細かく設定できます。「火曜日20時はNHK」と設定しておけば、自動的にチャンネルが切り替わります。認知症が原因で、楽しみにしていた番組を見逃すことが増えますが、リモコンのおかげで親の楽しみが奪われずに済みます。
参照:「親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと」