親と離れて暮らしているケースでは、親元に通うための交通費も課題となります。

結論
交通費割引サービスを利用する
日本航空、全日本空輸、スターフライヤーなどでは「介護帰省割引」といった運賃(名称は各社で異なる)を設定しています。利用制限期間はなく、予約変更もできます。割引率は3〜4割と、早期割引の運賃に比べれば小さいですが、親の入院・介護では緊急に帰らなければならないこともあります。早めに予定を組める場合は早期割引、急な帰省には介護割引と使い分けている子が多いです。
JRにはこうした割引はないため、各社のホームページなどで割引率の高いチケットを検索してみるといいでしょう。割引のある会員制のネット予約サービスもあります。また、男性65歳以上、女性60歳以上になれば、「ジパング倶楽部」を利用する人もいます。
奥の手として考えられるのは、交通機関各社の株の購入。株主優待割引の利用で、50%の割引になるものもあります。
解説
親が子の交通費を負担するケースが約半数
割引サービスを利用しても、移動には費用がかかります。だいぶ以前の調査になりますが、遠距離介護の場合に親が子の交通費を負担するケースが約半数ありました。親元にあまり通えないきょうだいが、頻繁に通うきょうだいの交通費を負担するというケースもあります。
「交通費」も親の介護にかかる経費と捉え、負担がかさむ前に、分担方法を親本人やきょうだいと話し合いたいものです。
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」