介護休息
日中は仕事に全力疾走、帰宅後や週末は介護……。これでは介護者の身体が持ちません。そこで利用したいのが、ショートステイです。親本人は利用したがらないことが多いですが、介護者が共倒れをしないためにも欠かせないサービスかもしれません。

結論
定期的なショートステイ利用を検討
例えば、介護者がインフルエンザにかかるとします。自身は出勤もできず、高熱で苦しむことに。しかし、すぐ傍に親がいる……となれば、ゆっくり療養もできません。普段から定期的にショートステイを利用していれば、介護者の急病などの際に、緊急用枠で利用できるケースもあるでしょう。しかし、全く利用していないと、受け入れてもらうことが難しい場合もあります。
ショートステイといえば家庭における介護が一時的に困難になったときなどに利用するものと考えがちですが、ケアマネジャーと相談し、月に1週間など定期的な利用ができないか検討しましょう。単発利用よりも、予約が取りやすいケースもあります。
解説
介護保険のショートステイ
ショートステイは、特別養護老人ホームなどの福祉施設に短期間入所し、食事、入浴、その他の必要な日常生活上の支援や機能訓練などを行うサービス
利用条件
- 利用者の心身の状況や病状が悪い場合
- 家族(介護者)の疾病、冠婚葬祭、出張
- 家族(介護者)の身体的・精神的負担の軽減 など
例えば海外旅行などのリフレッシュに利用
また、ショートステイを介護者のリフレッシュに利用することも考えられます。
一案として、親(症状が安定している場合)をショートステイに預けて海外旅行に出かける。なかには「冷たい子」という言い方をする人もいますが、気分転換も必要です。介護者は、遊びも趣味もやめて献身的に介護し続けるもの、といった概念は捨てましょう。介護は、この先10年、20年と続くかもしれないのですから。
ショートステイの使い方例
家族の休息や旅行などで、家族における介護が一時的に困難になったとき(1泊2日〜最長30日)
- 毎月2回、1週間ずつ(定期利用)
- 毎週末1泊2日(定期利用)
※定期利用している方が、予約を取りやすいケースも
自治体の緊急ショートステイ枠をチェック
- 各自治体には「緊急ショートステイ」枠が用意されている
- 現在ショートステイを利用していない場合も、介護者の急病などの緊急時にスムーズに利用できるのか聞いておくと安心。サービス内容、対象者、利用日数などを確認しておこう
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」