親が介護を要するようになったとき、身近な介護者にはさまざまな負担が生じます。例えば、入浴介助。素人が行うと、足腰を痛めることもあります。また、介護される側が不安定な体勢に恐怖心を抱くことも。特に、老いた親が老いたもう一方の親を介護するような「老老介護」の場合は注意しましょう。施設に通うサービスなら、施設内でプロの介助のもと入浴できるので安心です。

結論
通所系のサービスには「デイサービス」(通所介護)、「デイケア」(通所リハビリテーション)、「ショートステイ」(短期入所生活介護、短期入所療養介護)があります。ワゴン車などで利用者宅を巡回して自宅前まで送迎してくれます。デイサービスとデイケアは、朝8時半ごろ送迎車で迎えに来て、夕方5時過ぎに送ってくるというスタイルが一般的です。もう少し短時間のものや、「リハビリだけしたい」「お風呂だけ利用したい」といったニーズにこたえるサービスも。一方、ショートステイは施設で宿泊します。
解説
親のニーズや相性に合った事業所を選ぶ
実施されているプログラムは、施設ごとで違いがあります。医学的な管理が必要だったり、リハビリの希望があるケースにはデイケアや短期入所療養介護が適するでしょう。その他、その施設にどういった状態の利用者がいるのか、人数や男女比、介護度などによっても相性があります。施設の雰囲気に馴染めないということも考えられるので、利用を希望する場合は、親本人と家族で下見・見学をして、スタッフと相談の上、親の心身の状況、性格に合ったところを選びたいものです。
デイケアサービス・デイケアとは?
デイサービス(通所介護)
デイサービスセンターや特別養護老人ホームなどの福祉施設に通って、入浴、食事、機能回復のための訓練、レクリエーションを行う
デイケア(通所リハビリテーション)
老人保健施設や病院などの医療施設に通って、主治医の指示を受けてリハビリなどを行う
ショートステイ(①短期入所生活介護 ②短期入所療養介護)
施設に短期間入所して、日常生活上の介護や機能訓練などを行う。①は特別養護老人ホームなどの福祉系施設、②は老人保健施設などの医療系施設に入る
参照:「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版」